シンナーの回収はどこでできる?家庭と事業で違う正しい出し方と注意
シンナーの回収は、家庭でも事業でも普通のごみには出せない前提で考えます。家庭のシンナーは、まず自治体の分別表やごみ担当の窓口で受け付けの可否を確認してください。受け付けない場合は購入店や許可を持つ業者に相談します。事業で出た廃シンナーは産業廃棄物として、許可業者へ委託します。
シンナーはなぜ普通のごみとして出せないの?
シンナーは塗料を薄めたり道具を洗ったりする有機溶剤です。引火しやすく、消防法の危険物に当たるものが多いため、特別な扱いが必要になります。
蒸気は空気より重く、低い場所にたまりやすいです。蒸気を吸い込むと頭痛やめまいなどの健康被害が出るおそれがあります。
排水口や土に流すと、水や土の汚染につながります。ごみを運ぶ車の中で発火する事故の原因になることもあります。そのため、多くの自治体は家庭ごみの収集でシンナーを受け付けていません。
- 具体例:ごみの袋に入れて出すと、収集の途中で発火するおそれがある
- 判断の分かれ目:引き取りの可否や条件は量・種類・容器の状態で変わるため、自己判断で出さない
家庭で出たシンナーと事業で出たシンナーは何が違う?
大きな違いは、誰が処理の責任を負うかと、どの法律の扱いになるかです。根拠となる法律は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」です。
家庭から出る分は一般廃棄物にあたり、扱いは自治体で異なります。塗装業などの事業では、廃シンナーのほか塗料かすや空き缶も対象になります。
| 区分 | 家庭で出たもの | 事業で出たもの |
|---|---|---|
| 法律上の扱い | 一般廃棄物にあたる | 産業廃棄物として扱う |
| 処理の責任 | 自治体の決まりに従う | 排出した事業者に責任がある |
| 主な相談先 | 自治体の窓口、購入店 | 許可を持つ収集運搬業者・処分業者 |
| 委託時の書類 | 自治体の案内に従う | 書面の契約とマニフェストが必要 |
家庭のシンナーはどこに相談すれば回収してもらえる?
次の順番で確認すると分かりやすいです。
判断の分かれ目:量が多いときは、事前に申し出て引き取り条件を確認してください。引き取りの可否は、量や種類、容器の状態で変わります。
注意:無料回収をうたう業者でも、許可の有無を確認してください。
- 自治体の分別表で、シンナーの扱いを確認する
- 受け付けてくれる場合は、窓口で品名と量を伝え、出し方を聞く
- 受け付けない場合は、相談先の案内があるかを聞く
- 購入したホームセンターや塗料販売店に引き取りを相談する
- 廃油や廃溶剤を扱う許可業者に依頼する方法もある
シンナーを出すまでの保管と、やってはいけないことは?
具体例:古い缶は、さびや漏れがないか取り扱い前に確認します。車で運ぶときは容器を固定し、換気をします。子どもやペットの手が届かない場所に置いてください。
一定量以上を貯蔵すると、消防法の規制対象になります。
- 手順:元の容器のまま、ふたをしっかり閉める
- 手順:火気のない風通しのよい場所で保管する
- 手順:ラベルが読めるようにして、品名が分かる状態にする
- 手順:量が多い場合は、事前に相談して引き取り条件を確認する
- 禁止:別の容器に移し替える(中身が分からなくなり危険)
- 禁止:他の溶剤や薬品、塗料と混ぜる
- 禁止:排水口やトイレ、庭や側溝に流す
- 禁止:直射日光や高温になる場所に置く
事業で出た廃シンナーはどう処理すればいい?
事業で出た廃シンナーは、産業廃棄物の「廃油」として扱われます。処理は、許可を持つ業者に委託します。
収集運搬には産業廃棄物収集運搬業の許可が必要です。処分は処分業の許可を持つ業者が行い、収集運搬とは別の許可です。収集運搬の許可は、積む場所と降ろす場所の自治体ごとに必要になります。
判断の分かれ目:定期的に出る場合は、ルート回収を行う業者もあります。一度きりか定期的かを伝えて相談してください。
- 委託前に、業者の許可証の内容と有効期限を確認する
- 契約は書面で交わす
- 引き渡しのたびにマニフェストを交付し、処理の完了まで確認する
- 定期的に出る場合は、ルート回収の可否を相談する
シンナーが付いたウエスや空き缶、塗料かすはどうする?
シンナーや油がしみた布(ウエス)は、発熱して自然発火するおそれがあります。ほかのごみと一緒にせず、早めに相談先へ確認してください。
出し方は自治体や業者で異なるため、事前に確認してください。
- ウエス:事業で出たものは産業廃棄物として処理する
- 塗料かす:事業で出たものは産業廃棄物として扱う
- 空き缶:中身を使い切り、乾燥させてから出すのが基本
- 中身が残った缶:通常の空き缶としては出せない
使用済みシンナーは再生して使えるの?
使用済みシンナーは、蒸留などで不純物を取り除けば再生できます。専用の再生装置で回収・再利用する方法があり、廃溶剤を再生する専門のリサイクル事業者もあります。
ただし、再生品は新品と性能が異なり、用途が限られることがあります。再生の過程で出る残りかすは、廃棄物として処分が必要です。
塗料を沈殿させて上澄みを再利用する簡易的な方法も知られています。しかし、蒸留には引火の危険があるため、家庭での自己流の再生は避けてください。
判断の分かれ目:再生して使うか、業者に任せて処分するかは、用途と求める性能で考えます。
家の片付けでシンナーが出てきたらどうする?
遺品整理や引っ越し、倉庫整理などで見つかることがあります。出張買取の窓口としては、シンナーなどの危険物は買取や回収の対象にならないことが多いです。
そのため、他の不用品と分けて自治体や許可業者へ相談してください。
具体例:事業所の片付けで出た場合は、産業廃棄物として許可業者に委託します。
- 中身が分からない缶や容器は、自己判断で開けたり捨てたりしない
- 危険物は他の不用品と分けて、別にしておく
- ラベルの品名や量を控えて、相談先に伝える
- 液漏れがあるときは換気し、火気を避けて対応する
- 処分先が決まるまでは、密栓して安全な場所に置く
よくある失敗はどんなこと?
どれも、事前に自治体や許可業者へ確認すれば防げます。
判断の分かれ目:迷ったら、捨てる前に相談先へ品名と量を伝えてください。
- 流しやトイレに少量ずつ流してしまう
- ほかの溶剤や塗料と混ぜて、まとめて出してしまう
- 中身の分からない缶を、そのままごみに出してしまう
- 移し替えて、容器の中身が分からなくなる
- 許可の確認をせずに、回収をうたう業者へ頼んでしまう
よくある質問
シンナーは普通のごみに出せますか?
多くの自治体では、家庭ごみとして受け付けていません。まず自治体の分別表や窓口で確認してください。
少量なら燃えるごみに混ぜてもいいですか?
おすすめしません。少量でも引火や発火のおそれがあり、扱いは自治体によって異なります。窓口で確認してください。
流しに少しずつ流してもいいですか?
排水口や土を汚すおそれがあるため、流さないでください。
お店で引き取ってもらえますか?
購入したホームセンターや塗料販売店に相談できます。引き取りの可否は、量や種類、容器の状態で変わります。
無料で回収する業者なら安心ですか?
無料をうたう業者でも、許可の有無を確認してください。許可が確認できない業者への依頼は避けてください。
中身の分からない古い缶はどうすればいいですか?
自己判断で開けたり捨てたりせず、ラベルの品名や量を控えて、相談先に伝えてください。
事業で出たシンナーはどう頼めばいいですか?
許可を持つ収集運搬業者に委託します。委託時は、書面の契約とマニフェストが必要です。
この記事は株式会社LINKBANKが作成しています。本サイトは株式会社LINKBANK(リサイクルショップ エコスマイリー)が運営しています。