データの完全消去が不可能と言われるのは、通常の削除や初期化では中身が記憶媒体に残るからです。ただし、媒体に合った専用ソフトでの上書き、磁気消去、物理破壊を行えば、データを復元できない状態にできます。SSDやUSBメモリは、ソフトの上書きだけでは断片が残る可能性があります。確実さが必要なら物理破壊も検討します。
結論から言うと、「消せない」と言われるのは通常の削除や初期化の話です。通常の操作では中身は残るため、そのままでは復元される可能性があります。
適切な方法を使えば、データの完全消去に近い状態、つまり復元困難な状態にできます。方法は媒体の種類によって変わります。
本の目次と本文で考えると分かりやすいです。目次はファイルがどこにあるかを示す管理情報で、本文が実際のデータです。
削除は目次を消す操作なので、本文はまだ残っています。本文が新しいデータで上書きされるまでは、復元ソフトで読み出せる場合があります。目次を破っても本文は本の中に残っているのと同じで、データの完全消去には別の操作が必要です。
フォーマットには二つの種類があります。クイックフォーマットは管理情報だけを書き換えるため、中身は残ります。
完全フォーマットには、記憶領域の全体を書き換える種類があります。
パソコンの初期化やOSの再インストールだけでは、不十分な場合があります。通常の初期化は、復元困難な消去とは別物と考えてください。
違います。HDDは磁気で記録する媒体で、全領域への上書き消去が有効です。
SSDやUSBメモリはフラッシュメモリという部品を使い、書き込み位置が自動で動きます(ウェアレベリング)。そのため、上書きしても古いデータの断片が別の場所に残る可能性があります。SSDには、Secure Eraseなど専用の消去手段もあります。
主な方法は三つです。媒体に合う方法を選んでください。
このほかに、データを暗号化しておき、その鍵を消すことで読めなくする「暗号化消去」という方法もあります。
| 方式 | 向いている媒体 | 特徴 |
|---|---|---|
| ソフトウェア消去 | HDD・SSD(SSDは専用の消去手段を使う) | 全領域を上書きして消す。消去後も機器を再利用できる |
| 磁気消去 | HDDなどの磁気媒体 | 磁気の力で記録を消す。SSDやSDカードには効かない |
| 物理破壊 | すべての媒体(確実さを重視する場合) | 穴あけや粉砕で読めなくする。機器は再利用できなくなる |
起動しなくても、記憶媒体は無事なことがあります。そのため、故障した機器にもデータが残っている可能性があります。
認識しないHDDはソフトで消去できません。この場合は、物理破壊か磁気消去を使います。
次の順に確認すると、データの消し忘れを減らせます。
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初期化だけでは不十分な場合があります。通常の初期化は、復元困難な消去とは別物です。確実に消したい場合は、媒体に合う消去方法を選んでください。
上書きだけでは古いデータの断片が残る可能性があります。確実に消したい場合は、物理破壊も検討してください。
起動しなくても記憶媒体は無事なことがあります。認識しないHDDはソフトで消せないため、物理破壊か磁気消去を検討してください。