身内が亡くなった後、身内の持ち物を整理するのは家族の役目でもあります。
ただ、遺品を整理するのは簡単なことではありあせん。
特に故人の方が亡くなられた後だとお葬式にかかる費用などで資金に余裕がなく、遺品整理にかかる費用や手間を極力抑えたいと考える方は多いはずです。
そこで今回は、遺品整理の費用や手間を抑えられる「遺品買取」についてご紹介します。
これから遺品整理を行おうとしている方や、なるべく遺品整理の負担を軽減したいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
■遺品整理にかかる費用を抑えるには?
まずは遺品整理の際にかかる費用を抑える方法についてご紹介しましょう。
【家族だけで整理していく】
遺品整理を家族や身内だけで行えば費用は安く抑えられます。
人件費がかからない分、費用を抑えられるでしょう。
もし、身近な人に手伝ってもらいお礼金を渡したとしても、遺品整理業者に比べれば安く済みます。
処分するものが「粗大ごみ」として出さなくてはいけないものだと、処分するのに手数料がかかってしまうことは注意しておきましょう。
また、他にも家族だけで片付けてもごみ袋や清掃道具にお金がかかったり、粗大ごみをごみ処理センターまで持ち込む際にガソリン代がかかったりします。
全てかかった費用を合わせると、大体数千円~数万円にまで抑えられるので、費用をなるべくかけたくない人にはおすすめです。
ただし、家族だけで整理するというのは非常に大変なことです。
しかも故人が亡くなった後で気持ちが落ち着かず、取り掛かるまで時間がかかってしまう場合もあります。
特に仕事がある人だと休日しか動けず、手間もかかるでしょう。
できるだけ早く遺品整理を終わらせたい、手間をかけたくないという人には向いていません。
【相場がいくらか確認しておく】
手間を抑えるため遺品整理業者に依頼する場合でも、費用を安く抑えることは可能です。
例えば、業者に依頼した場合の相場をあらかじめ知っておくと、どの程度が安い・高いと判断できるのかが分かってきます。
これは業者を選ぶ時の比較するポイントになるでしょう。
そもそも、業者は何を基準に料金を決定しているかご存知でしょうか?
料金を決定している要素はいくつか存在します。
・処分する荷物の量
遺品整理時にどれだけの荷物があるかどうかは、費用に大きく影響してきます。
例えば荷物が部屋いっぱいにあり、1日で全て処分するためには3~4人スタッフが必要になってくるでしょう。
その分人件費がかかるので、費用は増えていきます。
逆に、大きいものはあるが量的にそれほど多くない場合は1~2人で作業は済み、作業時間も少ないため費用が抑えられます。
・作業日程
「1週間後までに遺品整理を終わらせたい」という案件よりも「今月までには終わらせたい」といった方が料金を安く抑えられる可能性が高いです。
なぜなら、素早く作業を行っていくためにはスタッフの確保が必要になったり、トラックを何度も行き来させてごみを回収しなくてはいけなかったりするためです。
作業日程はなるべく余裕を持って依頼した方が良いでしょう。
・周りの環境
住宅や周辺の環境が作業時間に影響を及ぼしてしまう可能性があります。
例えば道が狭く、家の近くにトラックが駐車できず離れた駐車場までごみを運搬しなくてはならない場合、作業時間が通常よりも延びてしまうでしょう。
また、アパートやマンションでエレベーターが完備されていないところだと全て階段で運ぶことになり、大物の家具・家電を運ぶ際には時間がかかってしまいます。
このように、周りの環境によって費用が変わることもあるのです。
・オプションの有無
遺品整理業者の中には処分とは別にオプションサービスを用意しているところもあります。
よく見られるのがハウスクリーニングや遺品の供養です。
遺品整理だけに留まらず、部屋の掃除を行ってくれたり、大切な遺品を供養してくれたりすることで、依頼した人も満足度の高い遺品整理を実現できます。
こういったオプションは自由に付けられますが、やはりその分の費用はかかってしまいます。
本当に必要なオプションかどうかを見極めることが大切です。
上記4つの要素で遺品整理にかかる費用が変わってきます。
他にも現場の間取りによって費用が変わることもあるので、間取り別の相場も把握しておきましょう。
1R~1K…約3~8万円
1DK~1LDK…約8~20万円
2DK~2LDK…約10~30万円
3DK~3LDK…約15~50万円
4LDK以上…約20~60万円
間取りが広ければ広いほど荷物の量も多く、費用が増える傾向にあります。
もしも間取りが広く、荷物の量も多いという場合は家族でできる分は行い、大きくて運び出しが難しいものなどは業者に任せると費用が抑えられるでしょう。
【あらかじめ生前整理を行っておく】
荷物の量が多く、自分が亡くなると子どもや家族に負担が増えてしまうと考え、近年では「生前整理」を選択する方が増えてきています。
生前整理は「終活」の1つであり、自分が元気なうちに不要なものを処分する方法です。
生前整理であればいつから始めても問題ありませんし、自宅が綺麗に整理整頓されるというメリットもあります。
ただ、生前整理は1人だけで行うのも大変です。
家族としっかり話し合い、手伝ってもらうことも視野に入れておきましょう。
その時は遺産分与や生前贈与などについても話を進めていくと良いです。
■遺品はどこなら売れる?
家族や自分だけで遺品整理を行う場合、全て処分するのではなく「売る」方法も選んでみましょう。
どこで遺品を売ればいいのか、売れる場所とメリット・デメリットをご紹介します。
・リサイクル店
近所にあるリサイクル店へ売りたい遺品を持ち込めば買い取ってもらえる可能性があります。
リサイクル店が取り扱っているものであれば基本的には何でも買い取ってくれます。
例えばインテリア用品や家電、洋服などが挙げられるでしょう。
リサイクル店を活用するメリットは手軽に売れるという点です。
量が少なければ査定にもそれほど時間はかかりませんし、場合によっては出張買取に応じてくれる場合もあります。
デメリットは売れなかったものはお店で処分してもらえないため、持ち帰る必要があります。
また、出張買取に応じていないところだと、いくらお店が近くても持ち込まなくてはならないため、大きいインテリア用品や家電を売る際には不向きです。
・ネットオークションやフリマアプリ
近年はネットオークションやフリマアプリなど、ネットを介して物を売れるようになりました。
通常リサイクル店で買い取れないようなコレクションアイテムでも、需要が高い物なら高値が付く可能性も高いです。
ただし、需要がなければいつまで経っても売れず、処分できない状態になるケースがあったり、物を送る作業が手間だったりする場合があります。
また、ネットオークションやフリマアプリでは落札者と出品者でトラブルに発展してしまう可能性もあります。
日頃からネットオークションやフリマアプリを活用している方なら問題ありませんが、初めて利用する方は十分注意しましょう。
・質屋
質屋の特徴は主に貴金属や骨董品、ブランド品などを高値で買い取ってくれて、なおかつ一度手放してしまっても3ヶ月以内に「手元に残しておきたい」と思えば、また手元に戻すことができます。
売ろうか迷っている方には非常に嬉しいシステムと言えるでしょう。
デメリットは貴金属や骨董品、ブランド品などが中心であり、他のものは対象外になりやすい点が挙げられます。
さらに、リサイクル店と同様に不用品処分を行っていないため、持ち帰らなくてはなりません。
■おすすめの方法は「遺品買取」
ここまでいくつかの費用を抑える方法や、どこで売れるかをご紹介してきましたが、これ以上に値段をかけたくないという場合におすすめの方法があります。
それは、「遺品買取」です。
遺品整理というと「処分」のイメージがありますが、中にはまだ使えるものや価値のあるものが残されている場合があります。
そんな遺品を業者に買い取ってもらうことで遺品整理にかかる費用を節約できるのです。
近年は遺品整理業者でも遺品買取を担うところが増えており、遺品整理の見積もりから買い取った遺品の価格を差し引いてくれる場合もあります。
場合によっては非常に高額な遺品が発見され、遺品整理にかかる費用がほとんど相殺されるケースも出てくるかもしれません。
このように、遺品買取は費用を抑えつつ、なおかつ身内の手間もかからない、効率的な方法なのです。
■遺品買取で高い値段が付きやすいものは?
遺品買取では物の種類や状態で高い値段が付く場合もあります。
具体的にどのようなものに値段が付きやすいのでしょうか?
・貴金属や腕時計
宝石やアクセサリーなどの貴金属は高値が付きやすい遺品の1つです。
特に人気ブランドの腕時計を持っていた場合、需要も高いためその分価値も上がりやすくなります。
買取の目安は、大体購入した金額の10分の1程度と考えておきましょう。
ただし、状態が悪ければ査定金額も低下してしまいます。
なるべく買取をしてもらう前にホコリを取り払っておくと良いでしょう。
・インテリア用品
まだ使えるソファやテレビ台、テレビなどのインテリア用品は高値が付く可能性があります。
特にカッシーナやフリッツ・ハンセン、B&Bイタリアなどの高級家具は買取価格も上がりやすいでしょう。
また、和箪笥といった家具も意外と需要が高いです。
付属品などがある場合は揃えて査定してもらいましょう。
・家電
家電はまだ購入してから5年以内で故障などが見られず、すぐに使える状態のものは高値が期待できます。
貴金属やインテリア用品に比べると相場はかなり安くなりますが、それでも普通に粗大ごみで廃棄するよりも遺品買取ならお金をかけずに処分できます。
・骨董品・美術品
故人の方の中には趣味で骨董品や美術品をコレクションしていたという方も多いです。
家族で話し合って大切なものだけ残しておき、あとは遺品買取に出してしまうこともできます。
骨董品や美術品は正しい価値を知らないとただの不用品になってしまいますが、鑑定すると思った以上に貴重な品であることが判明し、高値で売れるケースもあるでしょう。
価値がよく分からないものがあったら、まずは査定に出してみましょう。
・着物
故人の方が着ていた着物がある場合も、遺品買取に出してみましょう。
着物は有名な織物職人が作っていたり、西陣織や大島紬といった伝統工芸品だったりする場合は高値も付きやすくなります。
専門的に着物を取り扱っている買取店の方が高値になる可能性もありますが、遺品買取業者でも買い取ってもらえる可能性があるので相談してみると良いでしょう。
■こんなものまで売れる!遺品買取してもらえるもの
上記で紹介したものはどれも多くの遺品買取業者で買い取ってもらえるものですが、中には「こんなものまで売れるのか」と思うようなものまで買い取れるケースがあります。
遺品買取をしてもらえる意外なアイテムをご紹介しましょう。
・仏具
あまり想像できないかもしれませんが、実は仏具も買い取ってもらえる場合があります。
例えば蝋燭立てや線香立て、お鈴は素材に金や銀が使われているケースが多く、高値が付く可能性が高いです。
処分したいが、仏具を買い取ってもらうのに抵抗があるという方は、遺品買取業者の中でも供養を行ってくれるところを選びましょう。
しっかりと供養されれば問題ありません。
・アンティークの人形やおもちゃ
アンティークの人形やおもちゃは、一見価値がなさそうに思えるかもしれませんが、場合によっては数万円以上の価値が出ることもあります。
アンティークは「製造されてから100年以上」という定義があるものの、日本では特に明確な定義がないため、必ず100年以上でなければ高値が付かないというわけではありません。
傷や汚れ、箱や付属品の有無、おもちゃなら動くかどうかなども査定時のポイントとなるため、できるだけ汚れは取り除き、箱や付属品も一緒に査定へ出すと良いでしょう。
・トロフィー
トロフィーは仏具と同様、素材に金・銀が使われているケースが多いため、意外と高値が付きやすいものです。
ただし、金・銀は含まれているものの、含有率が低いと価値が下がってしまうため注意しましょう。
また、トロフィーの表面に文字が彫られていると、買い取ってもらえない可能性があります。
プレートやリボンに記載されているのであれば取り外してしまえば問題ありませんが、トロフィー自体に彫られてしまっている場合は買い取れないため気を付けましょう。
遺品整理はその量によって非常に時間がかかり出費も多くなりがちです。
今回ご紹介したように、遺品買取を業者に依頼することで手間と費用という2つの問題を同時にクリアできます。
出張専門のリサイクルショップ エコスマイリー 出張買取&不用品買取でも遺品買取を実施しているので、これから遺品整理を行おうと考えている方はぜひご相談ください。