不動産賃貸業の書類の保管期間は、書類の種類ごとに考えます。賃貸借契約書そのものに一律の法定保存期間はありませんが、契約終了から5〜10年が保管の目安とされています。宅建業者や賃貸住宅管理業者は、業種ごとの法律で帳簿・名簿の保存期間が別に決まっています。自分の立場に合わせて確認してください。
賃貸借契約書には、一律の法定保存期間はありません。ただし、契約期間中は当然ずっと保管します。
契約が終わった後も、5〜10年の保管が目安とされています。この目安は、税務の保存期間や請求権の時効を踏まえたものです。
契約書の原本は、貸主と借主がそれぞれ保管します。
契約終了後も書類を残す理由は、大きく3つあります。
宅地建物取引業法は、宅建業者に帳簿の備付けを義務づけています。宅建業者の帳簿は事業年度末に閉鎖し、閉鎖後5年間の保存が原則です(新築自ら売主の場合は10年)。従業者名簿は最終記載日から10年間保存します。
賃貸住宅管理業者にも、賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(管理業法)に基づく帳簿の備付義務があります。管理業法の帳簿は事業年度末に閉鎖し、5年間保存します。
大家(個人の貸主)として契約するだけか、管理会社として業務を行うかで、守る決まりが変わります。
不動産賃貸業の書類には、契約書以外にも残しておくべきものがあります。種類ごとの考え方は次のとおりです。
| 書類 | 残す理由・目安 |
|---|---|
| 賃貸借契約書・更新契約書・覚書 | 契約書と同様に、契約終了から5〜10年を目安に残す |
| 重要事項説明書 | 契約書と併せて保管する |
| 領収書・請求書 | 税法上の保存対象になるため、税務の保存期間にあわせて残す |
| 家賃の入出金記録・帳簿 | 税務の根拠書類になる |
| 修繕・原状回復の記録 | 紛争時の証拠になる |
電子帳簿保存法は、電子データの保存ルールを定めています。電子契約書やメールに添付された請求書などの電子取引データは、電子のまま保存する義務があります。
紙に印刷しただけの保存は、原則として認められません。
保存するときは、真正性(改ざんされていないこと)と可視性(すぐに見られる状態であること)を確保する必要があります。日付・金額・取引先で検索できるように整理しておくと安心です。
紛失・劣化・情報漏えいを防ぐため、次の点を守って保管しましょう。
契約書には個人情報が含まれます。期間が過ぎたら、シュレッダーや溶解処理などで内容を復元できないようにして処分します。
相談・お見積りは0円です。
期間は目安で、過ぎたら必ず捨てなければならないと定められているわけではありません。トラブルの見込みがあるときは、残す判断も考えてください。
契約書の原本は貸主と借主がそれぞれ保管します。どちらも、契約終了から5〜10年を目安にすると分かりやすいです。
電子契約書は、電子帳簿保存法の要件を守って電子のまま保存します。紙に印刷しただけの保存は原則認められないので注意してください。