. “世紀の一戦”の勝者・薬師寺保栄さんは辰吉戦の熱狂を重ねながら井上尚弥vs中谷潤人を占った(画像:本人提供)この記事の写真をすべて見る 世界中のボクシングファンが注目する「THE DAY」が迫ってきた。王者・井上尚弥と挑戦者・中谷潤人による無敗同士の5・2、東京ドーム決戦。この大一番を前に、かつて日本中を熱狂させた「世紀の一戦」で辰吉丈一郎氏を破った元WBC世界バンタム級王者の薬師寺保栄氏が当時の熱狂と自身の経験を重ね合わせながら「究極の日本人対決」を占った。【写真】大谷翔平に匹敵する「生ける伝説」がこの人 令和に行われる「世紀の一戦」は間もなく試合開始のゴングが鳴る。薬師寺氏は待ってましたとばかりに予想を展開していった。「簡潔に言うと判定で尚弥。総合力で言うと、やはり7対3に近い6対4で尚弥だと思うから」 だが、ここから話は熱を帯び、聞いている方は鳥肌が立ってきた。「ただ、簡単には終わらないよ。互いにダウンシーンがあると思う。あくまで予想だけど、両者1回ずつダウンする場面があるんじゃないか。お客さんは総立ちになるだろうね。間違いなくスリリングな試合になる。中谷はやられるにしても決して黙ってやられたりはしない」 27歳の若さで現役引退後は名古屋市内のボクシングジム会長として、またゲスト解説者として、この世界に関わってきた。ダウンの応酬という読み。経験に裏打ちされた中での大胆な予想はリアリティがあり、一方で予測不能な試合展開を物語っているかのようでもある。 年齢は33歳の井上に対し、中谷が28歳と5歳差だが、互いに絶頂期にあり、パンチ力は互角の見立てだ。その上で世界戦のキャリアと密度の濃さで井上有利とみつつも「パンチの切れでは中谷だし、中谷の経験が浅いと言うことはない」と評価する。 注目発言はさらに続いた。両者がダウンを奪う一撃について聞くと中谷が倒すとすれば「左ストレートやね」と即答。井上が倒すとすれば「右ストレートか左フック。いずれにしても両者の利き腕のパンチが当たり、場合によってはダブルノックダウンまであるんじゃないかな」と、聞く側の妄想を膨らませてくれた。 また井上vs中谷という構図については自然と32年前の自身の立場を重ね合わせた。1994年当時といえば、ドラマ性に満ちた辰吉が圧倒的なカリスマ。対する自身は「名古屋のローカルなチャンピオンにすぎなかった」とし「僕らのときとは状況も試合までの経緯も違?
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